【質問に答えます】プロが教える「一般的なパンチングメタル」の正体、コスト変わるワケ
1. はじめに:「普通のパンチングメタル」ってどれのこと?
打ち合わせをしていると、お客様から「一番オーソドックスなパターンで」「普通の~。一般的な仕様でいいんだけど」というご質問をよくいただきます。
実は、この「普通のもの(規格パターン)」を選ぶか、少しこだわって「特注(オーダー品)」にするかで、費用にかなりの差が出ることをご存知でしょうか?
今回は、パンチングメタル業界で「もっとも一般的」と呼ばれているザ・標準スペックの正体と、なぜそれを選ぶとおトクなのかを、コストの裏話を交えてお話しします!
2. これが王道!「一般的」と呼ばれる仕様の正体
業界で「普通のもの」と言ったら、だいたいこの組み合わせを指します。
【素材】「鉄(スチール)」または「ステンレス(SUS304)」や「アルミ(AL)」
流通量が圧倒的に多いのは2大巨頭[鉄とステンレス]です。
- シンプルに選ぶなら鉄、サビが気になるならSUS、洒落た感じならアルミ(なかでもアルマイト材は光沢から綺麗です)
【穴の形と並び方】「丸穴」×「60度千鳥(ちどり)配列」
これぞパンチング加工のド定番。一番効率よく穴が配置され、弊社含め色々な会社さんが定尺在庫品を保有している仕様です。
【板の厚み】「0.8mm〜2.3mm」
薄すぎず、重すぎない、一番扱いやすい厚みです。
【穴のパターン】「5φx8P」や「3φx5P」など
「5ミリの穴が8ミリ間隔で開いている」といった、昔からある定番のバランス。これらは打抜時の圧力による「歪み(ひずみ)」が出にくい、計算し尽くされたサイズなんです。
- 弊社含めて各社の在庫リストを見ていただけると、おおよそのパターンは分かってきます。
3. なぜ「一般的」を選ぶと、コストが劇的に安くなるのか?
「普通」と「特注」でコストに大きな差が出る理由は、主に次の3つです。
① 金型(かながた)の費用がかからない
パンチングは、金属の板に専用の金型を押し当てて穴を開けます。一般的な仕様であれば、すでに工場に金型があるため、新しく型を作る費用(数万〜数十万円・・・場合によっては数百万かかることも!)が一切かかりません。
② 大量生産による「材料費」のコストダウン
オーソドックスな仕様は、市場に「規格品(在庫品)」として大量に流通しています。まとめて作られている分、1枚あたりの単価がオーダーメイドに比べて圧倒的に安くなります。
③ 製造工程の手間(セッティング費)が浮く
オーダー品の場合、機械に特別な設定をしたり、テスト加工をして歪みが出ないかチェックしたりする「手間(コスト)」が発生します。一般的な仕様であれば、その段取りがスムーズなため、加工賃も抑えられるのです。
4. まとめ:まずは「一般的」を基準に引き算・足し算しよう
洋服選びでいう「白Tシャツにジーンズ」のような、すべてのベースになるのがこの一般的なパンチングメタルです。
「普通のやつ」は、ただ平凡なわけではありません。「安い、早い、実績があって安心」の3拍子が揃った、もっともコスパ最強の優等生なのです。
💡 迷ったら、まずは「プロに丸投げ」で聞いてみよう!
もし、あなたが「こんな用途で使いたいんだけど、どれが普通なの?」と迷っているなら、あれこれ悩む前にまずは一度、近くの加工メーカーや専門業者に問い合わせをしてみるのをおすすめします。
私どものような会社でも、他社さんでも構いません。問い合わせる際は、難しく考えずにこんな風に伝えてみてください。
「〇〇に使いたいのですが、コストを抑えられる『一般的な規格品』なら、どんなパターンの素材や穴サイズが提案できそうですか?」
これだけでOKです! プロであれば、「それなら在庫の切り出しが一番安く手に入りますよ」「水回りならステンレスのこの在庫品がベストです」と、あなたの用途に合わせた一番賢いパターンをいくつか提案してくれるはずです。
構想している仕様が現実的じゃない場合には断られてしまう場合もるのでご注意を。
もちろん特注の規格でも金型と機会があれば製作可能なこともあるので、それも問合せしてみると意外とあっさり解決することもあります。
例えば10Φでも小さいから40Φとか60Φとかで作れますか?とかでも大丈夫。
基準となる「普通のスペック」を知ることで、予算の計画もぐっと立てやすくなりますよ。失敗しないスマートなものづくりの第一歩として、まずは気軽にプロの知恵を頼ってみてくださいね!
